ミツバチの生活 3-はちみつ作りの主役 雌バチ

ミツバチの共同生活とその社会の維持はすべて雌のミツバチで構成されています。彼女らは、孵化してすぐに、幼虫の世話をはじめ、集められたはちみつの水分を除いて濃縮させる作業や、自分の体内から蜜蝋を分泌して六角形の巣づくりをします。これらの内勤作業を終えると、巣から外に出て、その入り口で守衛さんとなり、自分の生涯の最終段階で命を落とすリスクの高い蜜集めへと飛び出していきます。

また、女王蜂の産卵を円滑にするため、細々としたサポートを提供する女王蜂付の働きバチも全て雌バチです。

 

私たちの日常で目にする昆虫のなかで、養蜂場で活動するミツバチほどその集団が組織的、合理的に運営されているものはないと思います。蝶、バッタ、カマキリ、カブトムシ、クワガタムシなど、親しみのある昆虫は、ミツバチのような社会もなければ、共同作業もありません。

 

そのミツバチの社会、主役はすべて雌バチが担っているのですが、雄バチにも雌バチと同じような役割がないのが、私には不思議でなりません。もちろん、ミツバチから見れば、人の社会ほど不思議なものはないことになるのでしょうが・・・。